上りのエスカレーター?

あなたの会社が属する業界の成長率は何パーセントですか?

「自分の勤める会社の将来が心配だ」という若い人に、こう答えることにしているというある筆者の本を読みました。

筆者によると業界の成長率が判るとその人が働く会社の将来がある程度よめてしまうという。

確かに、業界全体が拡大していれば、そこに属する会社も成長しやすい。反対に業界全体が縮小していれば、そこに属する会社も衰退しやすいということになる。

そこで大事なのは、「自分が乗っているのは、上りのエスカレーターか、それとも下りのエスカレーターか?」ということになると筆者はいう。

上りのエスカレーターに乗っていれば、自分自身は足動かさなくとも自動的に上昇していく。

しかし、下りのエスカレーターにに乗ってしまうとたとえ頑張って自分の足で駆け上がったとしても、今いる位置は、どんどん下降していく。だから、その人がいる業界がプラス成長なのか、マイナス成長なのか確認することにしているというのです。

 仮に、業界の過去5年間の平均成長率がマイナス2%だったとしたら、「迷わず別の業界への転職を勧める」といいます。なぜなら、高々マイナス2%の僅かな落ち込みに見えても、現実は複利で進行。その業界は36年後には二分の一になる計算で、二十代の若者が定年迎える頃まで存続できる会社はごく僅かになるのだからだと筆者は説明します。

下りのエスカレーターの上で懸命に駆け上がろうとするに等しいむなしさを日々,実感させられている小職には、実に応える指摘ですが、マイナス成長の業界にいたら全員が沈んでいくのかというとそうではないともいいます。

業界全体が下り坂だとしても、細かいセグメントに分けてみると部分的に成長している領域はあるというのです。

事実、アパレル全体は厳しい状況にありますが、ネットでのアパレルビジネスは拡大しています。新聞業界も大幅に部数を減少させていますが、電子版は拡大、続けています。こうした成長の領域・セグメントに注力し特化することと説きます。

現在の業界に、どっぷり浸っている小職に限らず、多くの人は会社を替えたりすることは簡単にはきません。たとえマイナスの業界にあっても多くの人は、その業界で頑張るしかありません。上りのエスカレーターには、また、多くの人々が押し寄せます。その分、競争も激しいものです。

そんなわけで、最近は、下りの業界の中にあっても上昇する領域に改めてこだわるのもまた面白いと思うことにしている。

さて、この本のタイトルは、「数値化仕事術」。筆者はソフトバンクで孫社長にたたきこまれたという三木雄信氏。
「自分の勤める会社の将来が心配だ」と思う方、一読を!
レオナルド・ダ・ピンチ