一日一生


小職の知る会社の社長さんの多くは糖尿を患っている。

大抵が家内企業のオーナーさんだから、なにからなにまで、一人でこなさねばならない。仕事の段取り、資金繰りと何かと心労も多い中、客先とのお付き合いも欠かせない。ついつい、飲みすぎたり、食べ過ぎることになる。ニコチンがアルコールを求め、アルコールがまた、二コチンを求める。運動などする余裕もないから、食べた分、飲んだ分が、余分な脂肪となり体に蓄積。体に悪いと思っていても、仕事がらみとなると避けてはいられない。無理してでも付き合い重ねることになる。己の体を犠牲にしてみんなのために仕事しているようなもの。そうした人達をみているとつくづくサラリーマンでよかったと思う。

しかし、サラリーマンでも高齢になると体のどこが変だとか、痛いとかということになる。実際、小職の年齢にもなると、同業の集まりでも大抵、互いの健康のことが話題になる。

これは、かみさんから聞いた話。
膵臓癌の疑いを告げられ入院に向け、精密検査うけることになった人が、おそるそる精密検査受けたところ、良性と判明。入院も不要となり、その人は、呪縛から解放されたよう嬉々として家路にむかったが、しばらくして家の人から、病院に電話がかかってきた。とっくに家についている時間だが、まだ、帰ってこないという。

 それもそのはず、病院から喜んで帰る途中、自動車にはねられ即死してしまったという。

恐れていた病気では死ななかったが、車にはねられ命を落としてしまった。

人間は何が原因で死ぬかはわからない。加齢ともなるとなおのこと、わかっていることは、いつかは必ず死ぬということだけ。先はわからない。小職も、考えてみればおやじの亡くなった年を、すでに超えている。
 今後、何が起きても、慌てず、騒がず、受け止め粛々と過ごすしかない。かみさんとそんな話している。
レオナルド・ダ・ピンチ