旅たち

他部門ですがわが社に七年勤めた営業事務の女性スタッフが来月、退社することになりました。

せっかちな性分から近くのコピー機の空くのを待てず他部門近くのコピー機を利用している小職ですが、いつも、笑顔と共にわざわざ、小職のデスクまで届けてくれたスタッフです。

小職の部門は核家族のような少人数の部門。出張でもあれば、電話にも出られない場合もありますが、そんな時には、いつも電話に出て用件を聞いて伝えてくれています。「ありがとう」と改めて感謝したいところですが、この言葉をいつも口にしているのが彼女です。こちらから依頼する場合も、嫌な顔ひとすせず、逆に、彼女は「有難うございます」とお礼の言葉で返します。彼女は、わが社の中でも、有難うという-この言葉を使う一二のヘビーユーザーです。

七年もいると、いい意味でも悪い意味でも会社中のいろんなことが自然に目に入ってきます。いわゆる、表も裏も見えてくるものですが、すべてを飲み込み、いつも笑顔を絶やさずに元気な姿を見せてくれた彼女です。老若男女を問わず、だれとでも優しく接する彼女です、その彼女が、来月には退社するというのです。

女性の営業事務のスタッフの場合、外出や出張で気分を変えられる男性社員と違って、一日中、電話やデスクワークでの仕事。変化の少ない地味な仕事です。その上、わが社は日ごろから中間管理職を置かない会社が特徴の会社。加えて、普通の「男性優位の会社」でもありますので、いわんや女性スタッフに社内昇進の仕組みもありません。頑張り屋の彼女だけに、単調に見える仕事の繰り返しの日々に、物足りなさと将来への不安を覚えてのことなのだろうかなどと、勝手に考えてしまいます。

退社する本当の理由は、知る由もありませんが、彼女のこれまでのサポートに新ためて感謝するとともに、新しい彼女自身の新しい旅に向けて、せめて、激励のエールを送りたいと思います。
「ありがとう!」そして「ボンボ-ヤージュ!」
レオナルド・ダ・ピンチ