自分の背中

先日、長くお付き合いしている染色工場の常務さんに今年、就任された役員さんが挨拶に見えました。

その役員さんは銀行の出身の方で、多角経営を進めているこの染色工場のオーナーから10年も前から招聘受けていた方とか。その新役員さんの関心事は、それまでのキャリアを活かしての傘下企業全体の財務面の強化とグールプ企業全体の人材確保なのだそうです。

なかでも後者の人集めには、ご苦労されている風で、かなりの危機感をお持ちとか。

それもそのはずで染色工場は昔から3Kといわれてきた職場のひとつ。夏暑く、冬寒い職場。多くの現場では,いまだに長靴着用。少子高齢の人手不足の中、多くの企業が、福利厚生施設の改善に力いれており、職場環境における差は開くばかりとか。近隣のある企業は、従来の社内食堂を一新し、ショッピングモールの中の最新レストラン風の食堂に大枚はたいて大改造しているとか。

名前も社内食堂などとは言わず、社員専用カフェテラスと言い換えて若い人材の確保に懸命なのだそうです。名前だけ言い換えるなら簡単ですが、食材から建物から、スタッフの確保含めて、現代の若者の嗜好に合わせて作り替えるのですから、半端な投資ではできません。

その上、都心へのあこがれは最近の若者も同じで、少子高齢の中でも一向に留まる気配もないといいます。それでもその染色工場さんは、今年、7名の新卒者を確保できたそうですが、新任の常務さんは、今後、毎年、人手の確保が難しくなると終始、こぼしていました。

製造現場は特に、何処も人手不足が深刻になるようで、弊社の工場でも何度も募集かけても人員の確保が難しくなっているとか。世の中は、働き方改革といって、残業のない就業状態があたかも当たり前のような風潮ですが、中小零細企業では、そう簡単にはいきません。

なにはともあれ、まずは、われわれ自身が、仕事をしっかり受けとめ、元気に働くこと。そうでなければ、今どきの若者は、すぐ、やめてしまいます。いまも昔も新人は先輩の背中に会社の行く末をみるのでしょう。新人に見られて恥ずかしくない働き方を心がけたいものです。

レオナルド・ダ・ピンチ