時代の転換点を君は見極めのりきれるか?

「戦略転換点とは企業の生涯において根本的な変化が起きるタイミングである。その変化は、企業が新たなレベルへとステップアップするチャンスであるかもしれないし、終焉に向けての第一歩ということも多分にありうる。」

これは、元インテルのCEOのアンドリュー・S・グローブが上梓した「パラノイアのみが生き残る」というタイトルの本からの抜粋。インテルと言えばコンピュータービジネスの巨人的企業だが、そのインテルでさえも会社そのものの存亡が問われる大きな転換点に遭遇して今日があるという。

どんなに栄華を極めた企業でも、戦略的な転換点は必ず訪れる。問題はその戦略的な転換点をどう受け止め、どう対応していくかだが、同じような悩み--規模も質も全く異なるのだからかくいうこと自身、憚られるが--をもつ我々の必要とする答えは、この本のどこにも見当たらない。

見当たらないがあえて挙げるとなれば、これでしょう。
①「(今後、進むべき方向が)間違っていれば、そこで死ぬことになる。しかし、多くの企業の場合は、間違ったから倒れるのではない。企業の死は、自らの方針を明らかにしないときに訪れる。・・・もっとも危険なことは、じっと立ち尽くすことなのだ。」

②「戦略的転換は企業だけでなく、個人のキャリアの上においても起こる。戦略転換点が企業にとって一大危機であるのと同様にキャリア転換点も環境のかすかな、しかし、深遠な変化からもたらされそこであなたがどんな対応をするかによってキャリアの将来がきまる。」

我々自身への警告もある。
「最も重要なこと、そして最も困難なことは、自らの環境変化に敏感でいることだ。組織の中で仕事をしていると世の中の様々な情報から隔離され、自分の会社の経営にとって大切な情報が耳にはいらなくなることもしばしばある。当初仕事に就いた時にはどこかでもしかしたら一生ここで働くわけではないかもしれないと思ったにもかかわらずいつのまにか自分責任を放棄し、老後を会社にゆだねてしまっているのだ。だが、あなたのビジネス環境から目を離していると、大企業のCEOと同様、自分のキャリアに影響を及ぼしうる変化に気づくのが最後になるかもしれない。」

「パラノイア」とは病的なまでの心配症のことのようだが、たまには会社の行く末や自らのキャリアの行く末をあれこれ案じてみるのも意義のあることかも・・・。

レオナルド・ダ・ピンチ